願いを叶えるために自分を知る5

第5回:「良い子」としての逃げ道を選んだ私 

 私は、結婚という形をとって家を出ました。

 一見すると幸せな門出のように思えるかもしれませんが、 その実は、「良い子」としての逃げ道でした。


 母はよく言っていました。 「女の子は結婚するまで家を出るものじゃない」と。 


だから私は、それに従う形で家を出れば、反対されずに済むと思ったのです。 


 今になって思えば、それは母の価値観を逆手に取った、 私なりの「最善の選択」だったのかもしれません。 

 でも……

 結婚したからといって、過干渉が終わるわけではありませんでした。


 母は、私が助けを求めたときには手を貸してくれず、 逆に、頼んでもいないときに限って口を挟んでくる。 

当時の私は、そう感じていました。


 振り返ってみると、私はそれらすべてに対して 真面目に、誠実に、回避しようとしていたのです。 

 

「どう言えば母が傷つかないか」 「どう動けば怒られずに済むか」 


そうやって、無意識に“良い子”を演じ続けることで、 自分の境界線を守ろうとしていました。

 逃げることは悪いことじゃない。


 でも、「どう逃げたか」「なぜそうせざるを得なかったか」を見つめると、 そこにもやはり、自分なりの“願い”があったと気づくのです。 


 私はただ、自分の人生を生きたかった。 それだけでした。


続きます。

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