願いを叶えるために自分を知る3
第3回:本当の「願い」は、圧の中から絞り出される
人が心から願うことって、 実は、とてもシンプルなのだと思います。
私は長年、家庭という枠の中で感じていた抑圧(と当時は思っていたもの)に苦しみながら、 ようやく絞り出した願いが「家を出たい」でした。
ただ、自分のやりたいように生きてみたい……
それだけが本心だったのです。
けれど今振り返ると、そこにたどり着くまでに、 どれだけの「圧」が必要だったかを思い知らされます。
私は、この人生に生まれること自体を一度ためらい、 母を流産させてしまったという記憶があります。
過去世で男性として生きた痛みが癒えず、 そのトラウマを持ったままでは、どうしても地上に降りる覚悟が持てなかった。
それでも、再びチャレンジしようと決めて、 私は「女性として生まれる」という選択をしました。 それは、私にとっての今世初めての“願い”だったのだと思います。
そして今、思うのです。
願いというのは、ひとりで成し遂げるものではなく、 誰かとの「共同作業」の中で表れてくるものなのだ、と。
この身体を与えてくれた母、 流産という体験を通して再出発を受け入れてくれた家族、
そして私自身。
……あらゆる存在が、どこかで「願いの実現」に協力してくれていたのかもしれません。
願いは、魂の奥底にある静かな叫び。
けれどその声を聞くには、ときに外からの圧も必要なのかもしれません。
それを責めるのではなく、感謝へと昇華できたとき……
願いは、やさしく現実を動かしはじめるのです。
続きます。
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